迫る各大学の入試 感染さらに拡大なら中止もありうる?
大学の一般入試の皮切りとなる大学入学共通テストまで1カ月を切った。
その後には、各大学の個別試験が本格化する。
新型コロナウイルスの感染拡大がさらに悪化したら、予定通り実施するか、延期か、それとも中止か――。
各校とも難しい判断を迫られそうだ。
共通テストの試験会場は、センター試験と同じく都道府県ごとに用意される。
このため受験生の移動距離は短く、感染リスクは比較的低いとみられている。
萩生田光一文部科学相は予定通りの実施を明言している。
問題は、その後に予定されている大学別の個別試験だ。
全国の受験生が志望する大学のキャンパスに集まって筆記試験を受ける。
飛行機や新幹線などを使って長距離を移動し、ホテルなどに泊まるケースも多い。
このまま感染拡大が続けば、個別試験を中止する大学が出る可能性もある。
横浜国立大では例年、神奈川県外からの受験生が約5千人に上り、全体の3分の2を占める。大阪や愛知など遠方からの志願者も多く、「移動中のリスクは大学がコントロールできない」(担当者)と説明。
長谷部勇一学長もホームページで「受験生に安全な場を確保するのは困難と判断した」と理解を求めた。
いまのところ、横浜国立大に追随する動きは広がっていないが、内部では様々な検討が進む。
関東のある国立大は、個別試験ができなくなる可能性を見据え、共通テストだけで合否判定するためのシミュレーションを始めた。
具体的には過去の合格者について、センター試験と個別試験のそれぞれの点数を再確認する。
センター試験の成績は振るわなかったが、個別試験で高得点をとり、合格したケースもある。
個別試験がない場合、何割くらいの受験生の合否に影響が出るのかを見極める。
大学幹部は「個別試験をやる前提で進めているが、年明けの状況次第」と話す。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dfe6475e251cf6d95307daf68cc075537635ce78 上記の記事に対する個人的な感想
1月から3月に緊急事態宣言が出る、もしくはそれに近い状況になる場合、県をまたぐ移動は感染リスクが高くなり、対面での入試は不可能となる。
この場合は最悪だ。
なぜなら、合否判定の材料が調査書しかないからだ。
一般選抜を調査書のみで合否判定されて納得できる受験生は多くない。
となると、まずは共通テストが無事実施されることを祈るしかない。
個別試験ができるかどうかは、各大学の判断というよりは、その時の感染拡大状況に依存する。
感情的には、予定通りの入試を実施して欲しいという気持ちは理解できる。
ただ、だからといって、受験生に移動を、大学関係者に労働を強いるのは少し無理がある。
冬場のコロナ感染爆発のピーク時に個別入試を強行すること。
それ自体がナンセンス。
全国一斉に大人数が移動し、密の状態で数日間に渡り受験する。
クラスター発生は不可避だと思われる。
本当は入試中止か、延期が望ましい。
それが難しいのであれば、共通テストだけは実施する。
オンライン授業しかしない大学に、命を懸けて入るほど、価値はない。
今年の大学入試にあっては、すべての国公立大学で共通テストだけで合否判断することが望ましい。
私立大学にあっては、各大学の判断に委ねるものとする。